奥村組
NEWS RELEASE

ニュースリリース

2024/08/19

木造ハイブリッド構造の自社寮に 環境配慮型BFコンクリート「CELBIC」を採用  
~躯体工事におけるCO2排出量を削減~

 株式会社奥村組(本社:大阪市阿倍野区、代表取締役社長:奥村 太加典)は、CELBIC研究会(当社を含むゼネコン13社の共同研究会)で開発した環境配慮型BFコンクリート「CELBICGBRC材料証明 第20-04号)」を、現在建設を進めている自社寮(埼玉県川口市、部屋数60室)の基礎・地中梁に採用しました。これにより、躯体工事におけるCO2排出量を削減します。

【背景】
 ESG/SDGsの観点から、近年、建設工事におけるアップフロントカーボン1削減の重要性が高まっています。当社は20231月に、SBT2Science Based Targets)認定を取得し、GHG(CO2を含む温室効果ガス)排出量削減に向けた取り組みを推進しているところであり、その一環として自社寮の建設にCELBICを採用し、CO2排出量を削減することとしました。

1 建築物の資材調達および施工段階で排出されるCO2排出量のこと。
2 パリ協定(世界の気温上昇を産業革命前より2℃を十分に下回る水準を保ち、1.5℃に抑える努力を継続するもの)が要求する水準と整合した、515年先を目標年として企業が設定する「温室効果ガス排出削減目標」のこと。

【概要】
 CELBIC(セルビック:Consideration for Environmental Load using Blast furnace slag In Concrete)は、コンクリートの材料として普通ポルトランドセメントの一部を「高炉スラグ微粉末」で代替することにより、セメントの製造過程におけるCO2排出量を削減する環境配慮型コンクリートです。CELBICは建物の部位によって高炉スラグ微粉末の使用率を10~70%の範囲で使い分けることができ、本建物においては、基礎・地中梁(打設数量は214m3)にCELBICを最大の使用率(70%)で採用し、普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートを採用する場合と比べ、約63%のCO2排出量(約45t)を削減します。

240819_HPimage1_4.png

【今後の展開】
 今後、アップフロントカーボンの削減技術としてお客さまへ積極的に提案し、環境に配慮した施工を推し進めてまいります。

【奥村組西川口寮 施設概要】
・用途:寄宿舎
・敷地面積:854.00 m2
・建築面積:370.29 m2
・延床面積:1,809.18 m2
・階 数:地上8 階建て
・高 さ:30.93 m
・構 造:1階~3階床まで RC造、
     3階柱~8階 木造(一部RC)
     中間階免震構造(12階間免震層)
・耐火種別:耐火建築物
・木材・木質材料の使用量:246 m3
・工期:202311~20253
・設計:株式会社奥村組 東日本支社 一級建築士事務所
    木造部構造設計協力:株式会社シェルター
    技術設計協力:腰越耕太建築設計事務所
・施工:株式会社奥村組 東日本支社

240819_HPimage2-6.png

【本件に関するお問い合わせ先】
 株式会社奥村組
 技術本部 技術研究所 建築研究グループ
 伊藤 淳(いとう あつし)
 TEL: 029-865-1737
 FAX :029-865-1522
 E-mail:atsushi-ito@okumuragumi.jp

一般社団法人 日本建設業連合会
ENAA 一般財団法人エンジニアリング協会
公益社団法人 土木学会
一般社団法人日本建築学会
一般社団法人 日本建設業連合会
ENAA 一般財団法人エンジニアリング協会
公益社団法人 土木学会
一般社団法人日本建築学会