奥村組
BUSINESS事業紹介

建築事業

建築本部長メッセージ

2023年度の建築事業の業績は、売上高が1,651億円、売上総利益が129億円となり、2022年度よりそれぞれ19%、15%増加しました。一方、建設資材価格の高止まりや設備工事費用の上昇により売上総利益率は7.8%(昨年度と同水準)となりました。2024年4月から建設事業においても適用された「時間外労働の上限規制」と関係する生産性向上への取り組みについては、組織力の強化や業務の分業化、積極的なICT の活用を進め、より一層の業務効率化を図り「中期経営計画(2022~2024年度)」の最終年度の目標を達成できるよう取り組みます。

建築本部長土屋 完

建築事業の業績(個別)

  • 売上高・売上総利益(率)

  • 売上工種別内訳(2023年度)

建築事業の主な取り組み・事業環境認識

免震をはじめとする防災関連技術や環境負荷を低減する省エネルギー技術などの採用を推進するほか、木質構造やウェルネス関連の技術にも積極的に取り組み、地球環境にやさしく、安全で快適な空間を提供していきます。これからも、さまざまな用途の建物に求められるニーズを的確に把握したうえで、安心で豊かな社会の構築に向けて、建物の企画から設計、施工、アフターケアまでの全ステージにおいてサービスを提供します。「中期経営計画(2022~2024年度)」に基づき、以下の施策に取り組みます。

企業価値の向上
  • 全社の人的・物的資源の効果的な運用
  • 新技術の開発や保有技術の高度化
  • 法令順守の徹底
  • 積極的なICT・工業化工法の採用等による生産性向上
  • 顧客および社会のニーズの把握
  • 新技術の採用や関連情報収集による価格競争力の強化
人的資源の活用
  • 労働災害の撲滅
  • 教育の充実による職員の能力向上
  • 快適な職場環境の形成
  • 働き方改革の推進
強み
  • 日本初の実用免震ビルをはじめ、研鑽を積み重ねた独自の技術力
  • さまざまなニーズに対応できる提案力と組織的シナジー
  • 誠実施工を貫く熱意と人材力
リスク
  • 労働人口減少による施工力の低下
  • 時間外労働の上限規制の適用
  • 円安等にともなう建設資材価格の高騰
  • 地震や風水害等の自然災害発生
機会
  • 堅調な建設投資
  • 気候変動への対策となる建築物の省エネルギー化需要の増加
  • ICTの発展と建設技術への応用

2023年度の主な完成工事(建築)

  • 教育施設:辻󠄀調理学館専修学校 東京(東京都小金井市)
  • 医療・福祉施設:佐野市民病院(栃木県佐野市)
  • 事務所・庁舎:井手町庁舎【免震】(京都府井手町)
  • 交通施設:松山空港 国際線ターミナル(愛媛県松山市)
TOPIC

巨大地震にも対応できる
「性能可変オイルダンパー(VOD)」を
開発・実適用

当社の名古屋支店は、国土交通省の通知「超高層建築物等における南海トラフ沿いの巨大地震による長周期地震動対策について」に記載のある「設計時に構造計算に用いた地震動の大きさを上回る可能性が高い地域」に立地しており、巨大地震時には建物が擁壁に衝突するおそれがありました。この対策として、既設の従来型ダンパーを「性能可変オイルダンパー(VOD)」に交換する改修工事を行います。衝突回避のために従来型ダンパーを増設し、減衰力を増加させると中大地震時の建物の揺れが強くなってしまいますが、VODを適用すると巨大地震時のみに減衰力が増加するため、巨大地震時の衝突を回避するとともに中大地震時の免震性能も維持されます。

工事名:奥村組名古屋支店 免震装置改修

施工場所:名古屋市中村区

  • 性能可変オイルダンパーの効果

    性能可変オイルダンパー

  • 建物外観

一般社団法人 日本建設業連合会
ENAA 一般財団法人エンジニアリング協会
公益社団法人 土木学会
一般社団法人日本建築学会
一般社団法人 日本建設業連合会
ENAA 一般財団法人エンジニアリング協会
公益社団法人 土木学会
一般社団法人日本建築学会